あと、レシピをみるとなぜかたまねぎがいるみたい。
そういえば、みじん切りのたまねぎは、カレーには絶対入れてる気がする。
なんか、ダシ的なモノが出て、カレーが甘くなる図を想像。
ああ、なんか、大事そうだな、たまねぎ・・・。
たまねぎひとつでカレーのクオリティーを決定的に左右したらどうしよう?
にんじんよりも、じゃがいもよりも、全然重要なものかもしれない。
たまねぎ・・・。
うーむ、と一人で唸っていたら、事務所から真野親父、登場。
真野「玉ねぎどっかになかったっけー?」
親父「んん?その辺にころがっとらんか?」
その辺というのは、真野家台所の冷蔵庫と戸棚の下らへんである。
そこら辺はいつも雑然としていて、一杯18円のドリップコーヒーの大袋や、
開けてない焼酎の大瓶やカップめんなどや、なぜか空の花瓶などが乱雑に置かれているエリアだ。
カップめんや、りんごなど、常温で、かつ「洗ってしまえばなんとかなる系」が「とりあえず手に届くとこに」って感じで置かれている。
そんなエリアだ。
真野家では、たまねぎはいつもここら辺にある。
でも、真野はさっき探したはず。
真野「いやー、ないよー。」
親父「んんーそうかー?」
いやまさか・・と思いつつ、もう一回かるーい気持ちで探してみると、
あっ。
一個だけ転がってました。
たまねぎ。
いや、うれしいんだけど・・・。
なんか、くやしい。
親父にたいして。
あっっ。
なんと、そのくやしさも覚めやらぬまま自分の右足ら辺をみると、
じゃがいも発見!うっそ!
そんなわけで、スタンダードなカレーに必要な食材がすべてそろってしまった。
こうして、真野の人生初、スタンダードカリー作りの挑戦がはじまったのである。
野菜の切り方は、全部勘!
これがいいのよ!一人で食べるものだから。
たまねぎのみじんぎりは自分レベルだから、超ヨユー。
にんじんは皮を剥いて、わっかに切りゃーいいんだろ。
じゃがいもは芽を包丁の角でくりぬいて皮をむくんでしょう。
じゃがいもはでこぼこしてて一定の厚さに皮を剥くのがむつかしいな。
ああもったいない、分厚いところの皮。
これ、一般的に限りなく薄く一定に剥くのが常識なのかな、やっぱり。
鍋にそのままサラダ油を引き、食材をいためる。
フライパンではなく、鍋でそのままいくのは、やはりすこしでも
食材のうまみ成分を逃がさないためかしらん?
と考えるあたしは結構セコイ?貧乏性?
水をどバーっっといれて煮る。
せっかく炒めた食材に水をぶっかけ沈めるのは、なんか、
イケナイことをしてるみたいでハラハラする。
弱火でぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ煮ていると・・・・・・
おおおおお、あくやー、あくがでてきたでー。
すくえすくえー。このあくをすくう作業ってすごいいいよね。
すごく無意味に気持ちいいよね。なんか、行為に癒されるっちゅうかね。
さーて、ルーを入れますぞー。
沸騰したスープにルーを溶いていくのだが、この量のルーが全部溶けたときに、あの濃厚なカレーになるかと思うと結構不思議。
さては、水の分量を間違えたか?
と一瞬いやな予感がよぎったが、そんなことはなかった。
混ぜてるうちに、われわれが想像する、「いわゆるカレー」の形に近くなっていった。
できた!!!!!!!!
ああ、感動なり、わが人生初のカリー体験。
さっそく炊きたて1時間以内のご飯(堅め)にかけ、
おいしくいただくことに。
う〜〜〜む、うまい!
感無量なり。
自分で作ると、いろいろなことがわかっていいね。
たとえばにんじん、輪切りにしたものの、厚みがありすぎたようだ。
でも、ちゃんと芯まで煮えているので、にんじんの甘みがきっちりわかる。
今度トライする時は角切りやね。
あとはそうそう問題ないよ。
あ、そうだ。
大事なこと忘れてた。
納豆かけなきゃ。
冷蔵庫の中の納豆を箸でまぜまぜ、
カレーの上にでん、とのせる。
これ、かなりうまいとよ。
やってみやーせ。
食は、いのちなり。
煮込まれ、カレーの中に溶けていった食材たちも、また、しかり。
ありがとう。
命は歌う、あなたに。